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英語教育改革は必ず失敗する

2019年07月26日

こんにちは。
個別教育リバースです。

前回、小学英語(早期英語教育)を取り上げました。
今回は、英語4技能を含む英語教育改革について私の意見を述べます。

私が一番問題だと思うのは、
中学・高校の英語の授業を英語で行うこと、です。

賛成の人の意見として、
グローバル社会なのだから、英語で考え英語を使って活躍する人材を育成することは日本にとって必要不可欠である。現に、大手企業ではTOEICの点数を昇進の条件にしたり、社内公用語を英語にしているところもある。だから、英語4技能に対応した英語教育を英語で行う必要がある。

これには、以下の反論が考えられます。

①リーディング(読解)力がない状態では、他の3技能(リスニング・ライティング・スピーキング)を学んでも英語力は絶対に伸びない。
②大学で専門科目の授業を英語で行わない限り、英語4技能の力を維持するのは難しい。そもそも日本は他国の植民地になったことがないので、高等教育は自国語(日本語)で行うことができる。だから、英語で専門科目を教える意味はない。
③日本語で行う専門科目の授業内容を100%学生に伝えるのは難しい。ならば、英語で行う授業でその内容が学生にほとんど伝わらないのはなおさらである。
④社内公用語を英語にするような企業で働く人は全勤労者の何%なのか。ほとんどの人の日常生活に英語は必要ないのではないか。

ご興味のある方は、昨日言及した江利川春雄さんや鳥飼玖美子さん(NHKニュースで英会話元講師)の本を読んでみてください。非常に説得力があります。江利川さんの本には、大正時代の入試への英会話導入(「オラル・テスト」)の失敗についても書かれておりとても参考になります。

参考図書
鳥飼玖美子『英語教育の危機』ちくま新書、2018年
江利川春雄『受験英語と日本人-入試問題と参考書からみる英語学習史』
研究社、2011年

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